2020年を振り返って
ボートレース養成所を100期生で卒業。同期には桐生順平を筆頭に秦英悟、平高奈菜らスター選手が勢ぞろい。松崎もその中で成績上位者の一人。
2020年は14回の優出で優勝は1回。20年後期(19年11月~20年4月)の勝率は6.66。21年前期(20年5月~10月)は勝率6.67。11期連続でA1級を継続中だ。
「昨年は優勝が1回だけだったけど、ケガをしなかったのでいい年だったと思います。5年半もA1級なのですね。最初の頃はA1級に上がりたくてがむしゃらだったけど、今はそこまで意識してないですね」
これまでSG出場は18年10月蒲郡「ボートレースダービー」の1回だけ。超一流の壁は破れていないものの、一般戦では常に主力として活躍している。
福岡水面で2つの目標。1号艇で優勝とGW戦制覇
話を進めていくと20年11月福岡「福岡Jアンクラス杯」の一戦が浮上した。優勝戦1号艇でコンマ09のトップスタートを決めたが、2号艇の君島秀三に差されて惜しくも準優勝だった。
「これまで福岡での優勝3回は全部2コース。いつもうねりで勝たせてもらっていたので、(負けたのは)仕方ないと思いましたよ」
負けたことによって福岡の優勝戦1号艇で優勝することが一つの目標となった。さらに福岡では3大特選レースの正月戦、お盆戦を制している。「残りのGW戦でも勝ちたいですね。県内選抜では福岡に呼んでもらえるのでチャンスがあれば狙いたい」
一つ目の目標は1年以内にでもクリアできそうだが、二つ目のGW戦は年に1回。さらに福岡支部の篠崎兄弟、瓜生正義、岡崎恭裕らの強豪が主力としてそろう。かなり高いハードルと想定されるが、松崎なら打ち破れる底力を秘めている。
2021年のテーマ、「楽」の一文字を選ぶ
以前のクローズアップで前田将太は期待の「期」を選んだ。人それぞれではあるが、松崎が浮かんだのは「楽」の文字。
「らくではなく、たのしいの『楽』ですね。正直、仕事は行きたくないじゃないですか。家の方が好きですから。なら、レースも楽しくやることを心掛けている」
決して手を抜いている訳ではない。
もちろん、勝負に対して勝たなければならない「欲」はもっている。ただ、松崎は冷静に喜びも大きく表現しないマイペース型である。
「ペラにしてもスタートにしても。ターンにしても全体的にレベルアップができればいいけど…。まだ伸びしろはあるはず。そこを自分がどう頑張るか」
過去には勝率7.23の数字を残している松崎。高い能力とリズムがかみ合ったときが来れば一般戦に限らずG1戦でも主力陣を脅かす存在になるはずだ。