11 21 木曜日
本場開門時間10:00
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    にっぽん未来プロジェクト競走in福岡
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ペラボート福岡開場時間10:00
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選手クローズアップ

GⅠで準優勝!元気と冷静さの使い分け

福岡の元気娘が着実に実力を身につけてきた。
今年に入って優出9回、優勝3回を数える。8月のレディースチャンピオン(GⅠ・津)では優勝戦で2着に入った。
優勝した海野ゆかりには一歩及ばなかったが、成長した姿を見せた。

「前検の時、エンジンは全然ダメでしたね。乗りやすいだけでした。でも、ギアケースをやって足は良くなりました」

エンジンの引き出しには絶対の自信を持っている。1節の間に、ほぼ毎回。必ずと言っていいほど、本体は点検する。

何かが物足りないときは、部品交換もする。その上で試運転を何度も繰り返して、最善の結果を残す努力をする。
優勝戦の結果は悔しさ半分、納得した部分も半分だった。

「(2コースの)今井(美亜)さんがツケマイに行くのが見えて、冷静に判断はできました。舟券には貢献できたと思います。海野さんはエンジンが出ていました。優勝したかったけど、2着に入ったことには満足しています」

積極的なレースぶりだけではない。ひたすら集中する。想定外なことが起きても対応できている。

今年V3!差し、まくり、逃げ…自在にさばく

今年は徐々に調子を上げてきた。優勝は3回。その中身は濃い。

【4月・尼崎・一般戦】
男女混合戦。小野は2コースからだった。人気のイン藤岡俊介が先に回るのを見て鋭く差し切った。
「小回りができる仕上がりでした。余裕を持って回れたので、自分でも『差せる』と思っていました。手応えありました」
2コースを苦手としていた小野が「差し」で勝ったのは成長した証でもあった。

【6月・津・男女W優勝戦】
内枠勢がスタートでコンマ20と控えめ。小野は3コースから。コンマ09とスタートを決めて、一気にまくった。
「エンジンは中堅ぐらい。出ていませんでした。その分、レースに集中できました。スタートした瞬間、まくれると思いました」
得意の3コースに、相性のいい津での優勝。これがレディースチャンピオン準優勝への布石となった。

【9月・福岡・オールレディース】
伸びの強烈な59号機が相棒だ。最終的には全部の足が上向いて節一だった。優勝戦は、一気に逃げて他艇を寄せ付けなかった。
「準優ではなかった初動が優勝戦では来ました。エンジンは良かったです。地元で勝てると思ったので狙っていました」
念願の地元初優勝を飾った。勢いだけ勝ち取ったものではない。

念願のGⅠ制覇へ…「若いうちに獲りたい」

年末への希望も見えてきた。14年、15年と2年連続で、クイーンズクライマックスに出場している。

「過去はギリギリでしたね。今年は、1つでも上の順位で行きたいと思っています。そうすれば、予選もいい枠順で迎えられます」
15年の福岡では苦い経験をした。地元で気合が入っていたのに、優勝戦に進めなかった。

「エンジンは悪くなかったけど、調整が一度も合っていなかったです」
その悔しさを原点にして、今年の飛躍がある。

「今年はギアケース、バルブの調整が当たっているんですよ。一番大切にしているのが初動です。そこが来れば、年末もいいレースができると思います」
過去、平和島参戦は1度だけ。15年10月のタイトル戦では優出(4着)した。
「あの時はエンジンに恵まれていました。まだコースに慣れたとは言えない」
ただ課題よりも、年末への想いは誰よりも強い。

「もちろん優勝を狙いたいです。若いうちに獲っておきたいという気持ちが強いです」
日高逸子、川野芽唯に続く3年連続となる福岡支部からの女王へ向けて、頂点は譲れない。